薬やまと堂

東京都青梅市 漢方のことなら薬やまと堂

うめ爺とうめ子の楽しく優しい日々

相談余話

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第76話 「恥の文化」は生きている。
四月に入り、店舗の修繕に来ていただいた大工さんとお話しする機会があり、「見えないところほど気をつかうし、後でを恥をかきたくないよ。」とおしゃっておりました。おそらくこの方は、何年も下積みを重ね、そして今、表の仕事をしっかりやっているようです。私の先生もお茶のお稽古を例にとり、「水屋でしっかりやってきた人でないと、いくらお手前が上手くてもだめなんです。」とおっしゃっていたのが思い出されました。どんな世界でも「恥じることのない」プロとしての生き方をしたいものです。ありがとうございました。 店主
第75話 「足るを知り、不足を楽しむ」
春風によって、梅を追いかけるように桜が咲き始めました。今年も桜の季節です。自然の営みの中で、また人の一生も一瞬の生を謳歌して花を散らすように終えていきます。新型ウイルスの発生も自然の中の営みの一つと考えると、自然はウイルスを通して私たちに何を語ろうとしているのか、耳を傾けなければいけないと思います。自然の声として、もしSOSを受け取るならば、私たちの生き方を考えるときが来たようです。「足るを知り」「不足」を楽しめるならば、自然に寄り添うことが出来ると思います。  店主
第74話 あるべきものが、あるべきところに、あるべきようにある。
春風によって、梅が咲き始めるように、日々変化し、景色も変わろうとしています。コロナウイルスによって、「免疫」という言葉がクローズアップされておりますが、病気というものが自然に治るように私たちの身体は出来ております。その力の基本が「免疫」です。難しい病気・原因不明の病気の裏側に「免疫」が大きくかかわっています。「免疫を正していく」には、「食事のバランス」、「質のよい睡眠」、「適度な運動」を心がけることが大事です。ストレスを溜めずに生きがいのある生活をしたいものです。

春は花、夏はほととぎす、秋は月、冬は雪さえて、すずかしけり 道元禅師より
第73話 今年は無病息災です。 21年1月
あけましておめでとうございます。コロナ禍での年明けを迎えましたが、いかがお過ごしでしょうか。
我が家では、鏡餅を用意して「年神様」を迎えました。「五穀豊穣」「長寿」「無病息災」「家内安全」それに「商売繁盛」を願いました。11日をもって、神様をお送りする意味で鏡餅をいただく「鏡開き」をして、その力を授けてもらいます。何よりも今年は、「無病息災」です。やまと堂も「治りきる力」「生き抜く力」をテーマにみな様に少しでも「漢方の力」を授けられるように頑張っていきますのでどうぞよろしくお願いします。身の引き締まる思いです。今日より明日へ、前へ前へ進め、よい日が来ますように。  店主
第72話 安心できる生活が何より 20年12月
まもなく、12月です。すでに山では、赤や黄色のじゅうたんにおおわれ錦秋の季節を迎えます。一年の終わりが見えてきました。新型コロナウイルスについては、まだ先が見えませんが、これ以上の犠牲者が出ないことを祈るばかりです。また、一年を通してご来店くださいましたお客様が無事に新年を迎えられ、笑顔でお会いできることを楽しみにしております。いつの間にか、今年のテーマになりましたが、「治りきる力」、「生き抜く力」を少しでも授けることが出来たか、反省するばかりですが、来年も「漢方の力」を信じてお手伝いすることが出来れば何よりです。みな様の健康と何より安心できる生活を取り戻せますようお祈りしたいと思います。
本当に一年間ありがとうございました。また、来年もよろしくお願い致します。  店主
第71話 毉(い)が示すもの 20年11月
秋も深まり、肌で季節の移り変わりを感じる頃です。忙しい毎日の中で、気がつくと日が落ち一日が終わっていきます。つつがなく今日という日を無事に終えることが出来た事への感謝と同時にお客様に寄り添い、励まし、きっと良くなるという希望を捧げることができたか「名残惜しい」気持ちにもなります。これで良いということがない毎日ですが、明日へのチャンスを与えていただいたと思い、私が励まされているようです。「我以外皆我が師」ですね。感謝、感謝です。 店主
第70話 秋の親子 20年10月
秋の訪れとともに、こんな親子の出会いを思い出します。
お母様が「うちの娘はもうだめなんです。もう治らないそうです。」それは漢方でどうにかなるものではないことでした。とても残念な思いだったと思います。一言だけ言わせてもらいました。「もし、お医者様の許しがあれば、今まで出来なかったこと、たとえば地方の温泉巡りをして少しでも病を忘れて楽しんでみてはいかがですか。いい景色を見て、温泉につかれば食欲もわき、元気になると思います。いい思い出をいっぱい作ってください。ただどこへ行っても定期的に検査だけはしてください。場合によってはすぐ帰れるようにしてください。」と申しました。
この方は、つい最近お母様を看取り、二人の子供さんも成人させました。いつも思うことですが、「治る力」、「生き抜く力」とはいったい何なんでしょうかね。  店主
第69話 不安も安心も心しだい 20年9月
四季折々の中に小さな変化を見出せれば、そこには「昨日と違う今日」があるはずです。不安感はいつまでも続くものではなく、終わりが来ると思います。小さな秋を見つける喜びの中でこの社会不安も変化しているのです。「不安をつくるのも、安心を得るのも心しだいです。」秋を見つけにたまには朝早く起きて散歩に出かけるのも清々しい一日になると思います。  店主
第68話 「治りきる力、生き抜く力」 20年8月
新型コロナウイルスに対するお客様の一番の不安は「こうすればよいという治療法がないこと。」ではないでしょうか。新しい生活スタイルにもストレスを感じているようです。私たちが本来持っている防御機能(免疫)を高め「治りきる力」、さらには「生き抜く力」を手に入れることがもっとも安心感につながるのではないでしょうか。そのためにも前回も申したように「規則正しい生活」、「バランスのよい食事」、「適度な運動」、「質のよい睡眠をしっかりとること」です。特に睡眠不足はストレスをつくり自然免疫を弱めますので注意が必要です。最後にウイルスにさらされてウイルスと戦うのは私たちの身体です。どんなときも自分の「治りきる力、生き抜く力」を信じてがんばりたいものです。  店主
第67話 ウイルスの教えるもの 20年7月
梅雨入りして、漢方相談も落ち着いてきましたが、東京都市部では、新型コロナウイルスの発症者は、6月中旬を過ぎても収まっておりません。私たちは、今後いかにこのウイルスと共存するかを考える時がきたように思います。道元さんのお言葉だったように思いますが、「厳しい夏があって、秋の実りが豊かになり、厳しい冬があって春の芽吹きに感動する」とおっしゃっていたように思います。このウイルスによって私たちの社会生活のあり方、さらに生き方まで変わるかもしれません。今回のコロナウイルスは、私たちに何を教えようとしているの考えるチャンスでもあります。そして、この不幸を乗り越えてこそ、明日への希望が見えてくると思います。 「春をのみ 待つらん人の 山里の 雪間の草の 春を見せばや」 藤原家隆   店主