11月に入りまして、社長からうれしいお話をいただきました。
おぼこのあきちゃん、コロナの影響で思うように通販は進みませんが、まさる君に会いに行ってきたらどうですか。いい気分転換になるし、まさる君は、腕の立つ大工さんです。それが今いるところがわかったんです。青根温泉、希望閣にいるそうです。
社長、まさる君は、そこで何をしているんですか。
伊達藩の別荘として、昭和7年に再建された昭和の名建築、青根御殿の修繕をお手伝いしているそうです。それもアルバイトをしながらボランティアで参加しているそうです。そこが終われば、また名建築の修繕を求めて旅をしているそうです。
おぼこのあきちゃんに会わせておきたい人です。まさる君にとってもいい出会いになると思います。女将さんを通してまさる君にも伝えてありますので、急いで行ってください。
青根温泉は、蔵王山のふもとにある小さな温泉と聞いておりましたが、ずいぶんとひなびた小さな温泉ですこと。
さっそく女将さんに連れられて青根御殿に行きましたところ、小太りの小さな青年が笑顔で迎えてくれました。どこかでお会いしたようななつかしい気持ちになりました。
おぼこのあきちゃんですか。遠いところまでありがとうございました。実は私は、おぼこのあきちゃんに2度お会いしております。立川共済病院に小さいとき入院しておりまして、頭の手術を受けました。その時、重度のアトピーで入院していたのがおぼこのあきちゃんです。
あのときの子があなたですか。私のお菓子をとったので「いけませんよ。」と言ってその手術をした頭をたたいたのを覚えております。まさる君、あなただったんですか。
はい、そうです。二度目は、大問診療所の前のバス停でお会いしております。
バス停の前でよく飛び跳ねていた少年ですね。
私もずいぶん苦労しましたが、まさる君も苦労したんですね。
そのお陰で今があります。女将さんからいろいろ聞いておりました。おぼこのあきちゃん一つお願いがあります。私が修繕を終えた後、今しばらくかかりますが、私に富岡の売店を作らせてください。おぼこのあきちゃんもこれからです。私もこれから日本一の大工になりたいんです。たたかれた痛みは今でも忘れません。観音様にたたかれたようです。今でもお前はまだだめだよ、ペンと頭をたたかれます。私の一生の宝です。
私の小さな売店ですが、まさる君、よろしくお願いします。いつまでも待ちますよ。
東北の紅葉はとてもきれいです。感動します。