おぼこあきちゃんの売店

あきちゃんの売店

第7話 おぼこのあきちゃん 大相撲へ行く

今年の秋は、楽しみにしていた社員旅行もなくなり、うめ爺、うめ子それに私も仕事、仕事で一年が終わるのかと思っておりましたところ、社長からお休みの日に大相撲9月場所に連れて行ってもらうことになりました。

テレビ解説の北の富士親方が、「炎鵬は、小さい身体で本当によく頑張っている」と申しておりました。また、こうも申しておりました。「小さいにもほどがある、女の子が土俵にいるようだね。」まったくその通りでございます。炎鵬は、私と同じです。そんなわけで、今日は、両国国技館まで行って、炎鵬を応援しようと思います。

売店によって、社長は竜電タオル、うめ爺は、先場所復活優勝した照ノ富士タオル、それに私とうめ子は、炎鵬タオルに炎鵬巾着まで買って応援することにしました。

座席は、西の3番4番です。西の花道がすぐそばです。もしかしたら、炎鵬と会えるかと思っていたところ、幕下が終わり、幕の内土俵入りでは、東の花道から入場して、土俵に上がり私のちょうど目の前にいるのは炎鵬なんです。うめ子とタオルを広げて一生懸命「炎鵬、炎鵬がんばれ」と言ったら聞こえたようで何か歯にかんで笑っているように見えました。

今場所は、体重が減ったせいか、相撲に迷いがあるようです。誰にでも試練はあります。ここを乗り越えて頑張ってほしいです。炎鵬も阿武咲に負けて涙ぐんでいるようでした。それでも、明日があります。夢も希望もあります。きっといいお相撲さんになります。私も夢と希望に向かって人生を成長させたいと思います。

うめ爺、うめ子、社長、本当に素晴らしい一日をありがとうございました。

第6話 おぼこのあきちゃんの日々の暮らし 誕生日会は18日

8月に入って最初の大安の日に待ちに待った、ニトリさんから事務所用の家具類が届き、なんとか組み立てを終え設置することが出来ました。
やまと堂の2階に通信販売の事務所に商談の出来るテーブルにいすも用意しました。

明日は、観音様の日でもあり、私の誕生日の8月18日です。社長に約束をお願いしました。
私が小学生の頃、どうしても出来なかったことがあります。青梅の多摩川にある乙女淵の観音岩の上から飛び込めなかったんです。幼友達のみなさんは楽しく飛び込んでいたのですが、私だけ両足を抱えて泣いていたんです。こわかったんです。でも今は違います。うめ爺、うめ子も楽しみにしているので3人で飛び込んできます。毎日が健康で生かされている自分がいます。
そのお約束とは、「3人で飛び込めたら、社長、お誕生日祝いに五日市にある白茶屋はどうでしょうか」と申しましたところ、
社長が「白茶屋で食事をしたらみんなで子供に返って下の秋川で水遊びをしますか」と言ってくれました。
それに白茶屋の社長さんにお会いして、この風情ある田舎屋をどうやって作っていったのかお話を伺って、新し富岡の地にいかしたいそうです。

そんなわけで、楽しい8月18日になりそうです。
やまと堂の繁栄とみなさまの健康を祈ってがんばって行きたいと思います。これからもよろしくお願いします。

みなさまにしか言えませんけど、浮き輪をつけて飛び込みますのでご安心ください。通信販売ももうすぐ始まります。



 

第5話 おぼこのあきちゃん日々の暮らし 梅雨の晴れ間

今日は、お仕事を午前中に済ませ梅雨の晴れ間を利用して、バスで東青梅駅から富岡へ行くところです。
その姿は、まるでこれから畑仕事に行くようです。麦わら帽子に足袋にもんぺ姿です。しょいかごには草刈り用のカマにお昼をいただくおにぎりも入れておきました。まるで小学生の遠足のようで楽しいです。

新しい土地での草刈りをして、川を見ながらおにぎりをいただく予定です。
近隣の方へのご挨拶は済ませてありますので、今日は時間があれば岩井堂の観音様へお参りに行きたいと思います。

お願い事が3つあります。
1つは、うめ爺の体重がこれ以上増えないように。
2つめは、うめ子にいい人が現れますに。
最後に、通信販売が上手くいきますように。お願いしたいと思います。

もう一つありました。
やまと堂を利用してくださるお客様が健康になることです。
観音様よろしくお願いします。

ここには、素朴な田舎が残されています。
やはり社長は目の付け所が違うようです。
「おぼこのあきちゃん、都会は便利になりすぎて物事が見えなくなっているよ。
こういう所で不便を楽しめば、いろいろな事がよく見えるようになり通販で本当に必要なものがわかると思うよ。大事なことだよ。」

早く、売店が出来るとよいです。
社長が用意してくれた衣類や道具は、どこで買ったんでしょうかね。
ちょっと恥ずかしいですが、このかっこうで帰ることにします。
でも帰りは、成木病院経由はよしておいた方がよいかもしれません。ちょっと心配です。
それでは、またみな様と次回お会いすることにします。がんばります。

小さな頃から食べていた青梅せんべい(梅しそ味)です。
うめ子も大好きな和菓子です。

第4話 おぼこのあきちゃん 日々の暮らし

朝目覚めると、周りは商品の山です。3ヶ月もたち仮住まいもなれてきたようです。電車の音、どこからか聞こえてくるカラオケの歌声に都会の生活を感じます。
大沢温泉での修業時代は、朝五時に起きて、一日が始まり、湯治部の売店を閉める9時まで毎日が戦いでした。
青梅に帰ってきて穏やかな日を迎えられて幸せです。

それでも朝9時を過ぎると全国のお客様から注文がFAXによって届けられます。
おしかばあさんや社長が教えてくれた言葉があります。「全てはお客様のために」です。
FAXの内容によっては、お手紙を添えたり、電話をして近況を伺い場合によっては、社長に代わって相談をしてもらいます。そしてOKがでれば、商品を梱包して一言心を込めて「一日も早い回復を願っております」と手を合わせます。

大沢温泉の売店でもこけしちゃんを毎日磨いているとこけしちゃんが「お客様のところへ行って来ます。かわいがってもらえるようがんばります。」と声が聞こえてくるようです。どんな商品も私たちと同じなんです。私の思いがこけしちゃんに入ってお客様のところに行きます。本当にやりがいのある仕事をさせていただいております。

そのような毎日ですが、休みを利用して私が扱う通販商品を探しにいろいろなところに出かけております。いいなと思うものを見つけるために自分の目で見て確かめて仕入れをしたいと思います。妥協できませんので今しばらくお待ちくださいませ。

みなさまが都会にこんないい田舎があり、時間が止まったような場所で心を癒やしていただき、お役に立つものを用意したいと思います。すべてはこの売店から始まります。こうご期待ください。今日は、うめ爺、うめ子、社長におやきでも買っていくことにします。前へ前へ進みます。がんばります。


第3話 何があっても前に進みます。

東京駅から中央線に乗換え立川を過ぎると懐かしい景色が広がってきました。
何だか青梅に近づくにつれて心もウキウキです。うめ爺にうめ子それに社長はどうしていますか。早く会いたいです。
河辺駅を降りるといつもとうきゅうが出迎えてくれたのが、今ではイオンになっておりました。
3年の月日を改めて思います。ああ、やっと帰ってきたのね。これで修行は終わったのね。

今は、やまと堂2階の倉庫にスペースを作り、そこで仮住まいをすることになりました。
通販の事業もここで始めるつもりで、何品かは、仕入れを始めておりましたが、皆様ご存じの通り、ここ青梅でもコロナウイルスによって、人も物もすべて時計の針が止まったように、何も事が進まなくなりました。とてもくやしいことですが、神様がもっと役に立つ商品を見つけるチャンスをくださったものとして考えることにしました。
本当に申し訳ございませんが、今しばらくお待ちいただいて、始めたいと思います。
本当にくやしいことですが、ここは、がまん、がまんです。

通販以外では、やまと堂にいいお話があり、本当にロケーションのよい土地が見つかり、うめ爺、うめ子のお家や通販の本拠地となる「おぼこのあきちゃんの売店」を兼ねた住まいに、社長の母屋も作ることになりました。
社長が地方から来るお客様にここでくつろいでもらいたいとのことで選んだ土地です。
お泊まりいただき、いろりで語らい、帰りには、畑でとれたものを持たせてあげたいそうです。
うめ爺、うめ子も私も社長も休みの日には畑仕事で汗を流し、よいものを作ってお客様の健康に役立ちたいと思っております。
夢は膨らむばかりですが、すべては、自立した生き方をするためです。夢と希望を持って頑張りたいと思います。

コロナウイルスが、終息してまたいつもの日々が来ることを願って精進していきたいと思います。今しばらく通販の方はお待ちください。準備ができ次第発売したいと思います。よろしくお願いします。

自然豊かな土地で小さな売店(和雑貨、お香など)を始めるのが楽しみです。


 

第2話 おぼこのあきちゃん薬やまと堂との出会い

少し、私のプロフィールを紹介したいと思います。
私は生まれてまもなく親から離れて、病院生活をすることになりました。
誰よりも弱く、誰よりも小さい身体を守るにはそれしかなかったようです。
親との面会はありましたが、結局私は一人でした。出来ることは何でも一人でやらなければなりませんでした。
そして何とかお家で生活できるようになっても毎日がつらい日々でした。
特に女性として生理が始まった13歳からは毎日が生きることで精一杯でした。学校には行けず入退院の繰り返しでした。
生きる希望も喜びもなく過ごす日々でした。そんなとき、手を差し伸べてくださったのが、薬やまと堂の先生でした。
お顔による体質判断とその体質からわかる精神的な問題を解決していきました。
そして、健康はもとより幸福になるための道も見つけることが出来ました。薬やまと堂で自立への道を歩くことを決意しました。
私のような人生を歩んでいる方の励みにもなり、目標としていただくため、精一杯頑張っていこうと思っております。
そんなわけで簡単ですが、人生遅れに遅れたおぼこのあきちゃんをよろしくお願いします。

うめ爺、うめ子が好きな青梅の桜です。とても素敵なところです。

第1話 おぼこのあきちゃん修行を終える

私は今、やまびこ18号に乗車しております。3年間の修行を終えて東京に向かっております。大沢温泉で過ごした日々が昨日のことのように思い出されます。

ある日突然、おしかばあさんから3年間よく頑張ったね、もう私の教えることはないよ。とっとと青梅に帰るんだね。そしてここで学んだことを社長の元で存分に発揮することだね。私の元で修行したことはどこへ行っても十分通用するから心配することはないよ。思う存分やることだね。私も楽しみにしているよ。それとあんたのお化粧道具一式は新しいのを用意しておいたので3年間のお給料と一緒に持って行きなさい。

私は、おしかばあさんのおかげで生まれ変わって新しい人生を歩むことにしました。お化粧はもうしません。誰かにあげてください。その代わり3年間のお給料はいただいていきます。それを元にやまと堂で通販事業を始める予定です。

さすが私の弟子だね。いつかは私と一緒にだめな旅館を買い取って立て直したいものだね。おぼこのあきちゃん。私が相撲を見に東京へ行ったときは出ておいで。楽しみにしているよ。

そうやって、おしかばあさんの元を旅立ちました。どうしても、私のような生まれながら小さく、弱く、それにアトピーに苦しんできた人生です。それが社長に弟子入りし、さらにおしかばあさんの元で修行したおかげで、身体は丈夫になり本当の新しい人生が始まったようです。この経験を生かして、私のように苦しんでいる方々に通販事業を通して本当に必要としたもの、役に立つもの、私が苦しんでいたときに心の支えとなったものなどを順次ご紹介していきます。楽しみにしていてください。